歯列矯正7年間の全記録(術後3年間も含む)

7.ブラケット装着期間

抜歯を終え、念願のブラケットの装着が始まりました。

歯の裏側に装着する目立たないタイプもありますが、
そちらの方が費用が高額になる為、通常の歯の表側のタイプにしました。
なお、裏側に装着するタイプは、定期的なメンテナンスにかかる時間も通常のものに比べて1.5倍ほど長くなり技術料もそれに応じて高くなります。

ただでさえ高額な料金がさらに高くなるのはキツいです…

私は時間もお金も節約できる通常のタイプにしました。
私は人前に出る仕事をしているわけでもないので、ブラケットを隠したい理由もありません。

ブラケット装着後は、月一でメンテナンスに通い、そのたびにワイヤーをきつく調整されます。
まるで歯をギュッと縛られているかのように、ワイヤーがキツキツになります。

調整中や調整直後に痛みは無いのですが、一晩明けるとものを噛む時に激しい痛みに襲われます。
普段は締め付け感を感じる程度ですが、ものを噛むと激痛が走るのです。

その為、ワイヤーを締めなおした翌日は、蒸しパンとヨーグルト、ポタージュスープやゼリーなどを食べていました。

2,3日経つと徐々に普通の食べ物が食べられるようになり、1週間も経った頃には元通り堅いものも食べられます。
1か月ほど経つとブラケットが完全になじんできますが、その頃には再び歯医者へいき、ワイヤーをさらにきつく締められます。

見た目ほどには食事にしにくさや装着中の違和感はありませんでしたが、締めなおしの直後に物が噛めなくなるほどの痛みだけは、慣れる事ができませんでした。

また、歯磨きもやりにくく、虫歯にならない為に丁寧に時間をかけて行うようにしました。
歯ブラシが器具に絡んでしまうのもあって、歯ブラシは1か月もたないほどすぐにダメになってしまいました。

そんなこんなで、締め直しを5,6回繰り返すと、今度はワイヤー自体をさらに太く強力なものへ交換し、矯正が続きました。
ブラケットの装着が2017年12月。翌年の10月に、ブラケット自体を強化し、さらにゴツイ見た目になりました。

ブラケット

矯正の進捗に合わせてブラケットの形状も変わっていきました(上側は強化されたもの。下側は終盤のもの)

また、噛み合わせの矯正の為に、ブラケットに輪ゴム状の器具(顎間ゴムというらしいです)を付けるようになりました。

ブラケット輪ゴム付

顎間ゴムの見た目はそのまま小さな輪ゴムですが、強度は輪ゴムとは比べ物にならないほど強いです。

ものを食べる時だけ外して(かなりめんどくさかったです)、それ以外はずっと付けていました。
ここまでで、矯正の約半分が過ぎたと担当の歯医者さんに言われました。
矯正を始めてから約1年半後の事です。

顎間ゴムは10か月ほど装着していました。通院の際に約1か月分をもらい、毎日交換していくイメージです。

 

また、ブラケット装着期間中に、ハプニングが3つありました。

1つ目は、頬の内側の肉がブラケットに挟まってしまった事です。
ポテトチップスを食べた後(ワイヤーの締め直しから10日間くらい経つとポテトチップスも普通に食べられます)

歯やブラケットに挟まったカスを楊枝でとろうとしていたら、頬の内側の肉がブラケットに挟まってしまいました。
どの方向に動かせば抜けるかわからず、かといって力づくで戻そうとすると肉が千切れてしまいそうです。
普通に話すこともままならない状態で、かなり焦りました。そこで、いつもの歯科医へ電話し、緊急で対応してもらえる事になりました。

この日は休診日だったのですが、自宅付のクリニックで歯医者さんも在宅中だったおかげで、幸運にも対応してもらえました。
また、徒歩でいけるほどの近所という点も助かりました。
挟まった肉を戻す作業自体は、ほんの数分ほどで無事に終わりました。
この時は、この歯科にして良かったと心から思いました。

 

トラブルの2つ目は、歯茎から歯が出てしまった、という事です。

歯ぐきから歯

歯並びを矯正している過程で、歯の根元の部分が歯茎を突き破り露出してしまっています。

こう書くと大変そうですが、実は別に珍しい事でもなく、放っておけば治るという事でした。
実際、4,5日放っておいたらいつの間にか露出は収まっていました。

 

最後は歯茎の痛みです。

歯茎に関しては、歯列矯正中にブラケットと擦れて痛くなる、という事はよくあるそうです。その場合はブラケットの位置などを調整してもらいます。
しかし、私の歯茎の痛みはそういうものではなく、親知らず周辺の痛みでした。
智歯周囲炎というもので、生えかけや生えていない智歯(親知らず)が原因となって起こる歯茎の炎症です。

これは、鎮痛剤をもらって数日間したら痛みは治まりました。
予防には歯茎を清潔に保つ事ですが、定期的に痛みは発生し、根本的に治すには親知らずを抜く必要があります。

親知らず自体は、歯列矯正の観点からも後々抜く事になります(親知らずによって歯並びがまた悪くなる)。
この時は、矯正の方に意識が向いており、矯正終了後の親知らず抜歯の事までは考えませんでした。

ブラケット生活中は虫歯や健康にも気をつけていました。
今にして思えば、ブラケット期間中にインフルエンザのような病気にならなかったのは幸いでした。
高熱で食欲がなく、吐いてしまうような状態でブラケットを装着しているのはかなり苦しいからです。

そうして、ブラケット生活を1年8か月ほど経た2019年9月、ついにブラケットを外すことができました。
ブラケットの装着自体は1か月もすると慣れ、普通に生活していて違和感を感じる事は無くなります。

とはいえ、外せるとなると、感慨深いものがあります。
歯列矯正も峠を越え、終盤へと向かっていきます。

 

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